肌悩み「シミ」

美肌カレッジ一覧
米肌ビューティープロデューサー
宇都宮

多くの女性を悩ませている「シミ」。
「シミは気になるけれど、効果が感じられなくて美白ケアを止めてしまった」という方もいらっしゃると思います。
美白は「継続すること」が大切です。シミができるメカニズムを知ると、その理由が見えてきます。
これから美白ケアを始めようと思っている方はもちろん、止めてしまった方も、ぜひお読みいただければと思います。

シミができるメカニズム

「シミ」という言葉と「メラニン」という言葉、どちらもよく聞きますよね?
そう、シミはメラニンでできています。
メラニンとシミの関係を知るために、はじめに皮膚の構造とシミができるメカニズムをご説明いたします。

下記のイラストは皮膚の組織図です。私たちの皮膚はいくつかの組織に分かれています。一番上は、「表の皮」と書く「表皮(ひょうひ)」といいます。表皮もいくつかの層に分かれています。表皮の一番外側に「角層(かくそう)」という層があります。
私たちが手で触っているのも角層です。角層は角層細胞(角質ともいいます)という細胞が集まってできています。角層細胞のもとは、表皮の一番下の「基底層」にある「ケラチノサイト」という細胞ですが、ケラチノサイトは成長する間に構造や機能が変化し、最終的に角層細胞になります。

表皮の大部分はケラチノサイトという細胞で占めています。(下の図ではメラノサイト以外はケラチノサイト)
ケラチノサイトは基底層で生まれ、2個の細胞に分裂し、このうち1個は基底層に留まって次の細胞分裂に備えます。もう1個の細胞は、分化しながら上層へ移行し、最終的に角層に到達します。角層内に到達したときのケラチノサイトは分化を経て、核のない細胞に変化しています。これが「角層細胞」です。角層細胞は内部に「ケラチン」という多量のたんぱく質を抱えています。形や構造は変化していますが、角層細胞もケラチノサイトです。

生物の細胞が分裂をして増殖し、成長する間に構造や機能が変化すること。ここではケラチノサイトが角層細胞という形に変化することを意味しています。

もうひとつ、基底層にはメラニンをつくる「メラノサイト」という色素細胞があります。

私たちの肌には色がついています。この肌色をつくっている1つの大きな要素が「メラノサイト」が生成する「メラニン」です。
メラニンは2種類あり、黒色のユーメラニンと赤色から黄色のフェオメラニンがあります。人の皮膚の色はこの2種類が合わさったもので、その比率により肌の色が決まります。
黒色のユーメラニンと肌色のフェオメラニンのつくられる量は決まっていますが、黒色のユーメラニンが通常よりも多く、過剰につくられてしまうことがあります。その黒色のユーメラニンが集まったものが「シミ」になります。

メラニンがつくられる流れ

ここからは「黒色のユーメラニン」のことを「メラニン」と書いていきます。 紫外線が当たると、角層細胞は紫外線のエネルギーを受けて「炎症の因子」をつくり出します。(図1) メラノサイトの表面には「受容体(じゅようたい)」というものがついてます。受容体は、炎症の因子を刺激として受け取ります。受容体は同時に、メラニンをつくるための「始動スイッチ」になっています。「炎症の因子」の刺激は、スイッチを押す力となります。(図2)

そして始動スイッチが押され、DNA(核)に始動スイッチがオンになったことがメッセージとして伝わります。(図3)すると今度はそのメッセージを受けたDNAが「チロシナーゼ」という酵素をつくり出します。

ここからいよいよメラニンがつくられ始めます。 メラニンは、もとは「チロシン」という無色透明のアミノ酸ですが、この酵素の「チロシナーゼ」が色を黒くする力を持っています。
そして最終的にチロシンはメラニンになり、メラノサイトの外へ出て行きます。

メラノサイトを出たメラニンは、ケラチノサイトに取り込まれます。

メラニンを取り込んだケラチノサイトは、段々と上の層に上がって行きます。ケラチノサイトはメラニンを抱えたまま、最終的に角層細胞になり、皮膚表面に現れます。これが「シミ」です。

美白有効成分の働き

美白化粧品をつけるとき「シミよ、薄くなれ!」と思ってつけますよね?当然の女ゴコロです。
でも実は、美白化粧品に配合されている美白有効成分は、シミそのものを消すのではなく、シミのもとである「メラニンの生成を抑制」するものなんです。「美白とは、メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐこと」という説明をお読みになったことはありませんか?
美白化粧品を使うことで、過剰なメラニンの生成は抑制されています。

「なかなか美白効果を実感できない」という声が聞かれます。
効果を実感される時期は人により異なりますが、反対に「使いつづけていたら効果を感じた方が多い」ということも事実なんです。つまり、美白は継続がとても大切ということなんです。

2016年米肌会員様アンケート N=1,466 お手持ちの美白化粧品による効果実感
Q. 美白の効果を感じたのはいつですか?
● 1週間以内 15%
● 1ヵ月 26%
● 2~3ヵ月 34%
● 4ヵ月以上 25%

美白効果を感じるまでに時間がかかる理由(わけ)

①シミの部分の角層細胞は、ターンオーバーとともに排出されるから

理由はいくつかありますが、一番目の理由は、ターンオーバーが関係しています。
ここで、ターンオーバーについて確認していきましょう。
ターンオーバーとは、下記2つの工程を指します。
① 基底層で生まれたケラチノサイトが細胞分裂を起こして角層細胞になる。
② 角層細胞が古くなって、自然に古い角層細胞(角質)となって剥がれ落ちる。

シミの部分の角層細胞も、ターンオーバーとととに、排出されます。
そのため、美白有効成分の効果で、過剰にメラニンがつくられなくなっても、今目に見えているシミは、シミの部分の角層細胞が古くなってアカとなって剥がれ落ちるまでは、消えてくれません。

やがて、シミの部分の角層細胞が剥がれて落ちてきます。そして、メラノサイトでは、美白有効成分の働きでメラニンの生成が抑制されているので、過剰にメラニンがケラチノサイトに受け渡されることがなくなってきます。このため、後からできてくる角層細胞は、過剰にメラニンを含んでいないため、明るい肌色になってきます。

ターンオーバーと美白効果を実感する関係はお解かりいただけたと思うのですが、でもまだ納得がいかないこともありますよね?人によりターンオーバーの周期には差がありますし、その差も小さくはないのですが、それにしても効果実感まで2~3ヵ月、またはそれ以上かかる、というのは腑に落ちません。
ターンオーバーとの関係以外に、効果実感に時間がかかる理由はなんなのでしょうか?

②メラニン生成始動スイッチの数が増えている

今まで受けた紫外線ダメージが蓄積していると、シミの部分のメラノサイトは、メラニン生成始動のスイッチである受容体が増えている可能性があります。スイッチのどれか、または全部が常に押されやすい状態で、常にメラニンを生成する活動を行いやすくなっています。多量のメラニンが、いつもつくられているイメージです。

③弱い紫外線でもすぐ反応しやすくなっている

弱い紫外線の刺激でつくられた、弱い炎症の因子でも、受容体のスイッチがすぐに反応しやすくなっているケースがあります。弱い紫外線を浴びても、すぐに過剰にメラニンを生成するようになっているのです。

④メラニンをたくさん抱えたケラチノサイトが角層の下で待機している

弱い紫外線でもすぐに反応するということは、メラニンが過剰に生成されているということです。過剰に生成されたメラニンは、ケラチノサイトに手渡されます。これから皮膚表面に角層細胞となって上がってくるものも、またシミとなって出てくるということです。将来黒くなり、シミとなる未来を持ったケラチノサイトたちが皮膚表面へ現れるのを「出待ち」している状態です。このような状態だと、今シミとなって皮膚表面にある角層細胞がアカとなって剥がれても、次に出てくる角層細胞もシミになっているのです。

こういった理由から、長年同じ場所にシミがあって消えない、という状態が続きます。
なんだかこんな風に聞くと、美白ケアをしていても美白効果は出るのか、と思いたくなりますよね?
でも、大丈夫です!続けていればしっかり効果は期待できます!
効果を実感するまでに、時間がかかる理由をお話させていただきましたが、肌(表皮)の中では、美白有効成分はしっかり効いています。
美白有効成分でメラニンの生成が抑制されていくと、次第に弱い紫外線にも過度に反応していた感受性も落ち着いてくるので、メラニン生成スイッチも押されにくくなります。
そして、時間と共に、表皮の中で出待ちしていたメラニンが排出されていきます。
ですから、美白は「継続」がとっても大切。
朝晩適量を、きちんとつけることを続けてくださいね。きっと効果を実感する日が訪れます。